サービスへの申し込みや資料請求、無料トライアルなどを行った後、しばらくしてからリマインドメールが届いた経験がある方も多いのではないでしょうか。
受け取る側としては、正直なところ「少し煩わしい」と感じることもあるかもしれません。
しかし、こうしたリマインドメールは、マーケティング施策として見ると非常に理にかなった側面を持っています。
今回は、サービスのリマインドメールがなぜ有効なのか、その理由を整理してみたいと思います。
適切なタイミングの顧客を回収
サービスへの問い合わせや商談が成立するためには、単にニーズがあるだけでは不十分であり、「適切なタイミング」が到来して初めて、商談は動き出します。
もし、タイミングが合った瞬間に顧客へアプローチできれば、それは非常に有効な施策になります。
しかし実際には、そのタイミングがいつ訪れるのかを事前に正確に把握することは難しいケースがほとんどです。
定期的なリマインドメールは、この「偶然訪れるタイミング」に当てにいくための施策であり、短期的な成果を狙うものではなく、長いスパンで考えるべき施策です。
分かりやすい例として、人材採用があります。
企業が常に人を募集しているとは限りません。現時点で採用ニーズがまったくない企業に粘り強くアプローチしても、成果にはつながりにくいでしょう。
だからこそ、そのタイミングが訪れるまで待ち続ける必要があります。
顧客の思考は常に変化
では、なぜタイミングは突然到来するのでしょうか。
それは、顧客を取り巻くビジネス環境が常に変化しているからです。
政治・経済・社会の動きは止まることがなく、顧客自身の意思に関わらず、状況は日々変わっていきます。
例えば、ある時期にはコスト削減を最優先しており、まったく興味を示さなかったサービスが、
別のタイミングでは急に魅力的に映る、ということも十分に起こり得ます。
そのような変化が起きた際、直近でリマインドメールが届いていれば、そのサービスが顧客の頭の中で真っ先に想起される可能性があります。
リマインドメールは、顧客の意識が変化した瞬間に「思い出してもらう」ための仕掛けなのです。
顧客と適度な距離感を保つことが重要
このリマインドメール戦略を成立させるために、最も重要なのが「顧客との距離感」です。
顧客がまったく動きを見せていない期間は、頻繁にアプローチする必要はなく、あくまで「たまに思い出してもらう」程度で十分です。
一度メールを送って反応がないからといって、立て続けにメールを送信してしまうと、リマインドではなく「邪魔な存在」と認識され、オプトアウト(配信停止)されてしまうリスクが高まります。
多くの場合、顧客が興味を持たないタイミングの方が圧倒的に多いものです。
リマインドメールとは、顧客が偶然興味を持つ瞬間を、静かに待ち続けるための施策だと理解しておくことが大切です。

ソフトバンクに新卒入社後、法人向けセールスとしてキャリアをスタート。その後は法人マーケティングチームの立ち上げに携わり、ユーザーとしてSalesforceの活用を経験。以降、アビームおよびPwCにてSalesforceを中心としたCRM領域のDXプロジェクトに参画。構想策定から要件定義、開発、実装まで、幅広いフェーズでシステム導入プロジェクトに従事
