プロジェクト化で商談の主導権を確保しよう

商談を進めていると、さまざまな要因が重なり、いつの間にか主導権を失ってしまい、コントロールが難しくなることがあります。

今回は、営業担当者自身が主導権を持って商談を進めるための考え方として、「商談をプロジェクトとして捉える」ことの有効性について解説します。

顧客と商談の方向感を合意可能

商談をプロジェクトとして進行すると、営業側が明確な羅針盤を持って進められるだけでなく、顧客と今後の進め方について共通認識を持った状態で商談を進めることができます。

例えば、「次回は課題を整理し、その次のステップでソリューションを確認する」といった流れを事前に合意しておくことで、関係者全員が「今どのフェーズにいるのか」を理解した上で検討を進められます。

このように商談をプロジェクトとして扱い、顧客と認識を揃えながら進めることで、検討プロセスの後戻りや無駄な遠回りを防ぐことができます。その結果、商談に一定の再現性を持たせることも可能になります。

プロジェクトの進行を前提に交渉可能

商談プロセスを明確に定義しておくことで、それ自体を交渉材料として活用することもできます。

例えば、「このステップで合意が取れなければ、次のステップには進まない」といったルールを設定することが可能になります。

具体的には、デモの実施や簡易的なトレーニングの受講が完了するまでは、見積もりや最終提案の段階には進まない、という進め方です。最終的な判断はケースバイケースではありますが、顧客の理解や温度感が十分に高まるまでは、意思決定を先送りにすることができます。

特にコンペ案件で、顧客が他社に傾きつつあり、サービス理解が浅いまま見積もりだけを求められるケースでは注意が必要です。顧客の要望通りに見積もりを提示してしまうと、そのまま失注が確定してしまうことも少なくありません。

顧客の本気度が一定のラインに達するまでは、安易に見積もりを出さないよう、あらかじめプロセスを設計し、交渉できる状態を作ることが重要です。

ハードルを設定し商談品質を見極め可能

商談を進める中で、相手の本気度が判断しづらく、どこまでリソースを投下すべきか迷う場面もあるでしょう。

そのような場合には、商談というプロジェクトの全体像を前提に、あえて顧客に一定のハードルを設定することも有効です。

例えば、自社サービスをより深く理解してもらうために、サービス紹介イベントやセミナーへの参加を推奨し、その参加意向を確認することで、顧客の実際の温度感を把握することができます。

場当たり的な対応をなくしましょう

今回は、商談をプロジェクトとして扱うことの有効性について解説しました。

最も大切なのは、場当たり的な対応をなくすことです。

特に、検討期間が長期化しやすいサービスを扱っている場合、商談をプロジェクトとして設計・運用することで、主導権を保ちながら安定した商談運営が可能になります。

ぜひ一度、自身の商談プロセスを「プロジェクト」として再構築できないか、検討してみましょう。