マーケティング部門の取り組みや努力が、他部門に十分に伝わらないケースは少なくありません。
営業のように受注という分かりやすい成果で注目を集めにくいため、何も発信しなければ、トラブルが起きたときやネガティブな事象が発生したときにのみ注目を集めてしまう可能性があります。
そこで今回は、マーケティング部門として意識的に取り組むべき「インターナルマーケティング」について解説します。
外部は裏方の苦労や実績に無関心
まず前提として、他部門はマーケティング部門の努力や工夫について、積極的に知りたいと思っているわけではありません。
「マーケティングがどう貢献したのか」という点は、外部の部門から見ると関心の低いテーマになりがちです。
うまくいかなかった場合には不満の声が上がることもありますが、オペレーションが問題なく回っている状況で、あえて情報を取りに来てくれることは稀でしょう。
この点を正しく認識しておくことが重要です。
実績を伝える“場”を意図的に用意が必要
だからといって、その状態を放置してしまうと、組織としてマーケティング部門のポジティブな貢献が理解される機会は生まれません。
結果として、マーケティングに対する印象を改善することも難しくなってしまいます。
特にマーケティング部門の立ち上げ直後や体制変更のタイミングでは、他部門からの印象が固定化されやすいため、注意が必要です。
そのためマーケティング部門としては、あえて自ら情報を発信し、実績を伝えるインターナルマーケティングに取り組む必要があります。
具体的には、メールや定例会議などを活用し、「どのような取り組みを行い、どのような成果につながったのか」を定期的に共有することが有効です。
案件の受注につながったリード提供などがBy nameで確認できる場合は、積極的に事例として紹介しましょう。
さらに、営業担当者から一言でも感謝のコメントをもらえれば、それを添えて発信することで、より説得力のある共有になります。
共通言語のキッカケとなる可能性
また、インターナルマーケティングは、単なる実績報告にとどまりません。
マーケティングの考え方や分析視点を他部門に理解してもらう良い機会にもなります。
「どのフェーズの顧客に対して、どのような意図で施策を実行したのか」を繰り返し説明することで、営業側にもマーケティングの視点が徐々に共有されていきます。
このような情報共有を継続することで、マーケティングと営業の間に共通言語が生まれ、部門間の連携がスムーズになっていきます。
セールスに貢献した事例紹介が起点
インターナルマーケティングに取り組む際は、まずセールスの受注に貢献した事例がないかを確認するところから始めましょう。
多くの場合、他部門はメールの開封率やクリック率といった指標には強い関心を持っていません。
また、「リードを何件提供したか」という情報も、受注につながっていなければ評価されにくいのが実情です。
重要なのは、マーケティングの取り組みが「どのように実際の受注に貢献したのか」を、誰が見ても分かる形で伝えることです。
まずは受注事例を軸に、インターナルマーケティングを進めていきましょう。

ソフトバンクに新卒入社後、法人向けセールスとしてキャリアをスタート。その後は法人マーケティングチームの立ち上げに携わり、ユーザーとしてSalesforceの活用を経験。以降、アビームおよびPwCにてSalesforceを中心としたCRM領域のDXプロジェクトに参画。構想策定から要件定義、開発、実装まで、幅広いフェーズでシステム導入プロジェクトに従事
