顧客が興味を持つ仮説をつくる方法

情報化が進み、生成AIが当たり前となった現代では、顧客が手元に持つ情報と、営業が用意できる情報との差は急速に小さくなっています。

単に情報を提供するだけでは、営業という存在が介在する意味は薄れつつあると言えるでしょう。

だからこそ、顧客が「価値を感じる」コンテンツを準備できなければなりません。

今回は、顧客が自力では取得しづらい情報を、どのようにコンテンツ化すればよいのか、そのアイデアをひとつご紹介します。

顧客が「興味はあるが詳しくない領域」

まず前提として理解しておきたいのは、「顧客が知らない情報」であり、なおかつ「顧客が興味を持つ情報」でなければ、価値あるコンテンツにはならないという点です。

この前提に立つと、インターネット上に転がっている情報を拾い、そのまま資料として持参するだけでは不十分だと分かります。

ネットで簡単に調べられる内容であれば、顧客自身もすでに把握している可能性が高いからです。

情報収集自体は重要ですが、それだけでは足りません。

自分なりの視点や解釈を大きく盛り込み、独自の切り口として再構築する必要があります。

顧客の「外部」かつ「二段階先」に注目

コンテンツのアイデアを考える際、起点にしやすいのは「顧客自身の話」ではなく、「顧客の外部」に関する話題です。

顧客の内部事情を、外部情報を根拠に語っても、相手の関心を引くことは難しいでしょう。

そもそも、その外部情報自体が、顧客の認識から外れているケースも少なくありません。

そこで意識したいのが、「外部かつ二段階先」の視点です。

例えば、多くの顧客が関心を持ちやすいテーマとして、「自社の顧客」が挙げられます。

「御社のお客様についてですが」と切り出されれば、多少なりとも耳を傾けてもらえるでしょう。

しかし、顧客自身も自社の顧客については日々研究しています。
長年対応してきた顧客像を根拠に語っても、知識面で優位に立つことは簡単ではありません。

少しでも相手の認識とズレると、納得を得ることも難しくなります。
そこで、さらに一段先、つまり「顧客の顧客」に目を向けます。

二段階先から逆算する提案ロジック

二段階先を起点とした場合、提案のロジックは次のような形になります。

「御社のお客様の、その先にいる顧客は、将来このような変化を求めるはずです。
その結果、御社のお客様もこう変わらざるを得ません。
だからこそ、御社がその変化を支援できなければ、選ばれ続けることは難しくなります。」

顧客の要望を100%理解しているつもりでも、その先に存在する顧客の価値観や期待が、将来どのように変化するのかまで意識するのは簡単ではありません。

このように、対象顧客の「外部」かつ「二段階先」の情報を起点にし、そこから逆算していくことで、従来とはまったく異なる視点の提案が生まれやすくなります。

それは、あなた自身が考えたオリジナルの仮説であり、将来予測です。

生成AIには出せない価値に注力

情報を要約し、整理するだけで価値を出せる時代は、すでに終わりつつあります。

これからの営業には、これまで以上にコンテンツを企画・構築する力が求められるでしょう。

営業に携わるのであれば、「自分にしか作れないコンテンツは何か」を意識し、取り組んでいくことが重要です。
生成AIには出せない価値を、自身の思考と仮説で生み出していきましょう。