テック系の営業として活動していると、営業としてどこまで技術を理解すべきか迷うことは少なくありません。
IT業界で働いていると、技術者同士の議論に営業がついていけず、置いていかれてしまう場面を目にすることも多いでしょう。
今回は、営業という立場から、どのように技術を理解していくべきかについて、私なりの視点を整理してみたいと思います。
何も知らないと、技術的な説明が人任せ
まず前提として、まったく技術を知ろうとしない姿勢はおすすめできません。
一方で、技術者と同じレベルまで完全にキャッチアップしようとすることも、実は現実的ではありません。
営業と技術者では、専門として極めるべきスキル領域が異なります。
そのため、技術者に追いつこうとすると、どちらのスキルも中途半端になってしまいがちです。
また、営業スキルの向上と並行して高度な技術理解を目指すと、学習負荷が高くなり、途中で挫折してしまう可能性もあります。
ベースとなる学習は「浅く・正確に」
おすすめしたい考え方は、技術を浅く、横断的に、かつ誤りなく理解することです。
基礎となる知識が正しく身についていれば、応用的な話を聞いた際にも「これは何についての話なのか」「どの論点なのか」を判断できるようになります。
一方で、中途半端に深く理解しようとすると、基礎部分に抜けや誤解が生じやすくなります。
実務で日常的に技術を使うわけではない営業の場合、知識の定着はどうしても曖昧になりがちです。
一度読んだ技術書の内容を正確に説明できるかと言われると、怪しいケースも多いのではないでしょうか。
知識の深さでは技術者に追いつくことは難しく、強みにもなりにくいため、営業は「浅くても確かな理解」を目指す方が効果的です。
IT領域なら、ひとつのプログラミング言語を通して理解
もし自身の担当領域がITであれば、何らかのプログラミング言語について、初級レベルの論点を一通り理解している状態を目指すことをおすすめします。
例えば、Javaなどには初級者向けの資格試験が用意されているため、資格取得を一つの目標として学習を進めるのも良い方法です。
言語を通して学ぶことで、変数、条件分岐、ループ、クラスといった概念が整理され、技術者の話も格段に理解しやすくなります。
自身の役割を理解し、学ぶ範囲に線引き
重要なのは、闇雲に技術学習に取り組まないことです。
どこまで努力しても、実務者である技術者とのレベル差が完全に埋まることはありません。
それを無理に埋めようとするよりも、営業として発揮すべき価値や能力を磨く方が、結果的に成果につながります。
その意味でも、技術理解は「浅く一通りを正確に理解する」ことをゴールに設定し、割り切って取り組む姿勢が大切です。
営業としての役割を意識しながら、技術を味方につけていきましょう。

ソフトバンクに新卒入社後、法人向けセールスとしてキャリアをスタート。その後は法人マーケティングチームの立ち上げに携わり、ユーザーとしてSalesforceの活用を経験。以降、アビームおよびPwCにてSalesforceを中心としたCRM領域のDXプロジェクトに参画。構想策定から要件定義、開発、実装まで、幅広いフェーズでシステム導入プロジェクトに従事
