営業代行、特にアポイント取得代行のサービスについて、「使いどころが難しく、思ったような成果が出なかった」という声を耳にすることがあります。
今回は、こうした営業代行サービスをどのように活用すれば成果につなげることができるのか、私なりの視点で解説したいと思います。
認識ギャップが生まれやすい理由
営業代行は、依頼する顧客側とサービスを提供する事業者側の間で、認識のギャップが生じやすいサービスです。
顧客が営業代行に依頼する背景には、「自社ではなかなか拡販できないため、その業務を誰かに代わりにやってほしい」という認識があるケースが多いと感じます。
しかしこの状態は、単なる営業活動の代行というよりも、PMF(プロダクト・マーケット・フィット)そのものを代行してほしいという期待を含んでしまっている場合が少なくありません。
PMFと営業代行は別物
営業代行は、あくまで営業活動を代行するサービスです。
PMFまでを営業代行に委ねてしまうと、どうしても期待とのズレが生じやすくなります。
PMFを専門に支援する事業者であれば話は別ですが、一般的な営業代行の多くは、最初にトークスクリプトを作成し、その内容を契約期間中ひたすら実行するというスタイルです。
このような形態の場合、PMFが確立していない商材では、期待する成果に近づくことは難しいでしょう。
「全くアポイントが取れないから営業代行に依頼する」という状態は、PMFを営業代行に丸投げしようとしている状態だと認識したほうがよいです。
自社の勝ちパターンを拡張するためのリソース
営業代行に期待すべきことは、PMFを丸投げすることではありません。
自社で見出したPMFを起点に、スピード感を持って事業を拡大するための支援と捉えることで、期待とのギャップは生じにくくなります。
どのセグメントの顧客に、どのようなメッセージやコンテンツを届けるとアポイントにつながるのか。
この勝ちパターンを自社で明らかにした上で、それを再現・拡張するために営業代行を活用するのです。
すべてはPMFの確認後
営業代行で失敗したという話を聞くと、その多くがPMFを丸投げした依頼であると感じます。
もちろん、そのような依頼を受けてしまう事業者側にも一定の責任はありますが、代行側に過度な期待をするのは避けるべきでしょう。
営業代行は、「自分たちでは売れない商材を代わりに売ってもらう」ための手段ではありません。
自社が見出した勝ちパターンを再現するためのリソースとして活用することを前提に、導入を検討しましょう。

ソフトバンクに新卒入社後、法人向けセールスとしてキャリアをスタート。その後は法人マーケティングチームの立ち上げに携わり、ユーザーとしてSalesforceの活用を経験。以降、アビームおよびPwCにてSalesforceを中心としたCRM領域のDXプロジェクトに参画。構想策定から要件定義、開発、実装まで、幅広いフェーズでシステム導入プロジェクトに従事
