顧客にアンケート調査を実施することは珍しくありませんが、その項目選定基準が感覚的になっており、結果として改善に活かしづらいアンケートになっているケースは少なくありません。
今回は、アンケート項目の性質と「差分の解消」という観点から、アンケートの設計について説明します。
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無意味なアンケート防止
そもそも、顧客がアンケートに積極的に回答したいと感じるケースは稀でしょう。
多かれ少なかれ、アンケートを入力し回答するという行為そのものが、顧客体験を阻害している場合がほとんどです。
つまり、依頼者側が意識しなければならないのは、アンケートを依頼すること自体が、顧客体験にとってマイナスになり得る施策だという点です。
そのため、どうしてもアンケートを実施する必要がある場合は、そのマイナスの前提を理解したうえで設計する必要があります。
少なくとも、アンケート項目は必要最低限に絞るべきでしょう。
利用目的を理解が重要
マーケターとしては、顧客から知りたいことが数多く思い浮かぶはずです。
何となく「満足しているか」を聞きたくなることもあるでしょう。
しかし、その回答を得たとして、具体的に何をどのように変えるのかが明確にならないアンケート項目は、避けた方が賢明です。
情報を集めること自体が目的になってしまうと、アンケートは形骸化し、顧客にとっても企業にとっても価値のないものになってしまいます。
差分の理解が有効
私からおすすめしたいのは、「満足度」ではなく「差分」を理解することです。
どのような施策にも、必ずこちら側の意図が存在するはずです。
重要なのは、その意図が顧客に正しく伝わっているかどうかであり、意図が伝わっていない部分を特定できれば、具体的な改善へと進むことができます。
イベントの内容、サービスの価格、提供価値など、意図と実態の差分はどこにあるのでしょうか。
意図通りに内容は伝達できているものの売上に繋がらないケースと、そもそも意図が正しく伝達できておらず売上に繋がらないケースは、分けて考える必要があります。
前者の場合、結果として施策が不発であったとしても、施策の品質そのものは意図通りに実現できていると言えます。
施策から直接的な売上や集客が生まれなかったことを失敗と捉えるのではなく、意図通りに施策が実行できていない部分こそを「エラー」として捉え、改善に活かしていくべきでしょう。

ソフトバンクに新卒入社後、法人向けセールスとしてキャリアをスタート。その後は法人マーケティングチームの立ち上げに携わり、ユーザーとしてSalesforceの活用を経験。以降、アビームおよびPwCにてSalesforceを中心としたCRM領域のDXプロジェクトに参画。構想策定から要件定義、開発、実装まで、幅広いフェーズでシステム導入プロジェクトに従事
