SFAは商談管理から始めましょう

SFAは年々多機能化が進んでいます。そのため、これから導入する場合は、最初から広い範囲をカバーしようとせず、スコープを絞って導入するのがおすすめです。

段階的に導入しないと、「機能は揃っているのに、人の活用が追いつかない」という状態が起こりやすくなります。せっかく投資して導入したのに、使われないまま形骸化してしまうのは避けたいところです。

この記事では、SFAを初めて導入する際に、どのようにスコープを考えるべきかを整理します。

現実解は「今やっている業務の入れ替え」

まず、最も現実的なスコープの取り方は「既存業務のシステム化」から始めることです。

SFAという仕組みをゼロベースで導入しようとすると、現場ではアレルギーのような反応が出ることがあります。一方で、「今やっている業務が、よりスマートに・より正確に実現できるようになります」という説明であれば、現場の視点でも受け入れられやすくなります。

多くの営業現場では、SFA導入前から何らかの管理が行われています。代表的なのが「顧客台帳」と「案件(見込み)管理表」です。まずはこの2つを置き換えるスコープから検討するのが、動きやすいスモールスタートになります。

1. 顧客台帳(顧客管理手帳・Excel)

SFAなどでシステム化する前、多くの現場には顧客管理用の手帳やExcelファイルが存在します。

長年営業活動をしていれば、名刺情報だけでは足りず、「この会社は誰が意思決定者か」「過去にどんな経緯があったか」「NG事項は何か」といった情報を、個人レベルで何らかの形で記録しているはずです。

ただし、個人管理に依存していると、担当者の異動や退職により顧客情報が失われやすくなります。顧客情報をシステム上で一元管理するだけでも、組織としては大きな改善につながります。

2. 案件見込み管理表(商談の管理)

もう一つ、システム化前の営業組織でも比較的行われているのが、案件見込みの管理です。

たとえ属人的なメモレベルであっても、商談内容を失念しないために、何らかの管理は必要になります。ここをシステムに置き換えることで、「業績に直結するSFA導入」に繋げやすくなります。

ただし、商談管理は注意も必要です。案件の見込み、つまり商談のシステム管理が「管理すること自体が目的化」してしまうと、何も改善されないまま入力作業だけが増える事態になりかねません。商談管理を始める際は、「何のために管理するのか」「管理した結果、何を改善するのか」をセットで設計することが重要です。

最重要は「人が使えるかどうか」

システム導入そのものは、支援業者に依頼すれば一定の品質で進められます。しかし重要なのは、導入で終わらせず、その先の現実的な活用まで見据えた設計にすることです。

初めて導入する際ほど、「ユーザーが無理なく対応できるスコープはどこか」を丁寧に検討する必要があります。機能を広げるのは、運用が回り、効果が出てからでも遅くありません。

まずは顧客台帳と商談管理から始め、現場が「これなら使える」と感じるところで確実に定着させることが、SFA導入成功の近道です。