営業とマーケの連携は、多くの営業組織において課題となりやすいテーマです。
オフィシャルな形で施策共有やナレッジシェアの場を設けているものの、組織としての変化をあまり感じられない、といったケースも少なくありません。
そこで本記事では、オフィシャルな組織同士の連携に限らず、個人と個人のつながりによるアンオフィシャルな連携に着目し、その重要性と仕組みづくりについて解説したいと思います。
オフィシャルな連携だけでは課題は解消困難
まず前提として、オフィシャルな連携だけで、組織間連携に関するすべての課題を解消することは困難です。
組織同士で場を設けてディスカッションを重ねたとしても、参加者はその場にふさわしい発言や振る舞いを意識するため、すべての課題が洗い出されるわけではありません。
その結果、こうした場では表に出てこない、あるいは出しづらい課題が水面下に残り続け、組織間連携を阻む要因となってしまいます。
不満のガス抜きができない
オフィシャルな関係性において特に難しいのが、不満のガス抜きです。
「営業がこうしてくれなかった」「マーケがこう動いてくれなかった」といった本音は、オフィシャルなミーティングの場では、なかなか口にしづらいものです。
不満を率直に共有できるアンオフィシャルな場が存在しない場合、現場で感じている違和感や不満が伝わらず、結果として実態とのズレが拡大してしまいます。
施策への柔軟な要望を反映しづらい
営業からマーケ施策への要望についても、アンオフィシャルな関係がなければ反映しづらくなります。
特に、「このサービスやニーズが見えてきたので、こういった施策を試してほしい」といったアイデアは、オフィシャルな場で提案すると、そのアイデアの完成度や責任を強く意識してしまい、発言を控えてしまいがちです。
結果として、現場起点の柔軟なアイデアが施策に反映されにくくなってしまいます。
施策の意義・目的が現場に浸透しない
マーケ施策の理解度は、個人によって大きく異なります。
組織としては連携できているように見えても、個人レベルでは連携が不十分というケースは決して珍しくありません。
実行中のマーケ施策について一部の営業メンバーが理解できておらず、施策の意図を汲まないアプローチを始めてしまう、といった事象は個人レベルでは頻繁に起こります。
こうしたズレは、マーケ側が現場レベルで営業メンバーを俯瞰して見なければ、把握・修正することができません。
組織間の交流を生む仕組み
営業とマーケの間でアンオフィシャルな関係を構築するには、個人が組織を自由に行き来できるような関係性をつくることが有効です。
例えば、以下のような取り組みが考えられます。
- 各組織のメンバーを一部、相互に異動させる
- マーケのメンバーを連絡役として、営業側の座席に混ざって配置する
- 営業の進捗会議にマーケメンバーが継続的に参加する
このように、異なる組織のメンバーが個人レベルで自然に溶け込める環境を整えることで、アンオフィシャルな情報交換が生まれやすくなります。
アンオフィシャルな連携も有効
営業とマーケの連携がうまくいっていない状況では、個人同士の連携も難しくなりがちです。
特に、営業側が「マーケ施策がうまく機能していない」と不満を抱いている場合、マーケ側の個人が積極的に情報連絡役を担うことは容易ではありません。
しかし、この状態を放置すると、オフィシャルな連携から漏れた要素が蓄積され、両者の溝はさらに深まってしまいます。
だからこそ、個人レベルでアンオフィシャルに連携できる仕組みを意図的に整えることが重要です。
組織的な連携に加えて、アンオフィシャルな連携でも補完することで、より実効性の高い営業・マーケ連携体制を構築できるようにしましょう。

ソフトバンクに新卒入社後、法人向けセールスとしてキャリアをスタート。その後は法人マーケティングチームの立ち上げに携わり、ユーザーとしてSalesforceの活用を経験。以降、アビームおよびPwCにてSalesforceを中心としたCRM領域のDXプロジェクトに参画。構想策定から要件定義、開発、実装まで、幅広いフェーズでシステム導入プロジェクトに従事
